(′-ω-`)
『脳卒中の比例回復則 リハビリはほんとうに必要か?』
2018 1月 カナダ
脳卒中で失われた患者の機能が、障害の程度に比例してその70%くらいまで自発的に回復する現象を
"proportional recovery rule"(比例回復則)
と呼ぶ。
これまで比例回復則は上下肢の運動機能および半側空間無視、失語症でも報告されていて、脳卒中患者のおよそ80%がこの現象をしめす。
皮質脊髄路や運動誘発電位の健全性が比例回復則と関連するとの見方もある。
回復が自発的にすすみリハビリの有無によらないことから生物の持つ本質的な治癒メカニズムと考えられ、脳卒中リハビリの存在意義が問われている。
ところが人で実験する場合、いかなるリハビリ行為もまったく行わない群を設けるのはほとんど不可能に近い。
そこで完全管理の動物をつかって比例回復則を確認できるものか 実験してみたらすい('A`)
人為的に脳梗塞にしたネズミ593匹について、
リハビリなしグループ383匹と刺激豊富な環境下でエサ取得訓練を毎日おこなった
リハビリグループ210匹にわけた。
3-10週間後、エサ取得動作からみた機能回復度と梗塞のサイズや位置を評価し、比例回復則に適合した個体(Fitter)を分別したところ、
次のように…
◆全体の30%のネズミが比例回復則を示し、発症直後の機能低下分の66%まで回復した。
◆比例回復則を示したネズミの分布にリハビリ有無での偏りはなかった。
◆比例回復則のネズミは神経症状が軽く、梗塞が小さく、線条体へのダメージがすくない傾向があった。
◆人にくらべ比例回復則に適合する割合が小さい理由として、人為的に発生させた梗塞のダメージが人よりもおおきい可能性が考えられた。
脳卒中のあとの比例回復則は種の壁をこえて観察できる現象だった。。。
だとさ( ・ε・)